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その日あった一日の大報告会(嘘) 見てくれるだけでもありがたき幸せ!!
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【小咄付き】



日付が変わる前に家に帰ってきましたー
また予定が大幅に狂った、うん
風呂に入ってやっとこさパソパソに向き合って打ち始めました!
そりでは、
書こうと思います!
つか、
寧ろちゃんとした?と言うか長い文章を書くのは・・・
思い返せば一ヶ月ぶりみたいです(汗)
あの拍手の小咄を抜かせばね
どんだけ!?
どんだけ自分は文を書かなかったのだろうかと思いましたー
昨日そのことに気づきました
自分のサイトの更新履歴を見て

な、の、で!
少しでも楽しんだってくらさい!




+ + + + + + + + + +
++++++++++++++++++++++++++


それは唐突だった
生まれて17年の月日しか経っていないが、
ココまでの驚きと
ここまでの衝撃は
今までにない

俺は何事もなく普通に生きて暮らしてきた、
と思う
小学校の5年で出合ったバスケ
そのスポーツに夢中なのは高校生になってもかわらず
中学で結構名を上げて
高校ではバスケの名門校に入って一年でレギュラー
やっかみや確執があるかと思ったらそんな事全然なくって
仲間も先輩も顧問も皆イイ人ばかりで
楽しく、
自分のやりたいことが出来て
それなりに充実した毎日だった

今日までは、

それはある晴れた日の火曜日
放課後、
マナーモードにしてある携帯が短い着信を告げる
後ろのポケットから携帯を出してみればメールの受信
そこには勝手にいじって入れた
【ママ】の文字
開いてみれば簡潔な
『今日は部活をしないで帰ってきてね!』の短い文章
理由もどうしてかも書いていないけれど、
母親の言葉はある意味絶対で
蹴ろうものなら後々が厄介なことは今までのことを考えれば火を見るより明らかで、
早々に部長と顧問に早退する旨を伝えに言った
久しぶりに早い帰路に着く
こんな時間から体育館に行くのはテスト週間以来だ
上履きからローファーに履き替えて、
昇降口を潜れば、
そんな俺の姿を見つけた部活仲間が

「あっれーヒロ~!」
「何々っけぇんの!?」

体育館の入り口で数人が俺に向って声を上げる
それに同じく声を上げて

「お~ちょい野暮よー」
「「「かのじょー!?」」」
「ざけろっ!!」

何でそんな理由で部活を休まなきゃならん!
的に怒鳴り返せば数人から十数人に増えた仲間がケラケラ笑っている
先輩やら後輩も同じようなことを聞いてくるので、
同じように返すからうんざりして校門に足を向けた

「またなーヒロー!」
「明日ー!」
「きーつけろよぉ」
「「先輩っさよーなら~!」」

ほぼ全員になった声に手を振る
いやー俺って結構な感じで人気者・・・・みたいなのね、
つか学校の中でと言うよりも部活仲間の間とかクラスメートとかの小規模なんだけど、
友人は多い方だし一人になることは少ない
そんな人気が出るほど頭も良くなければ顔が良いワケでもない
むしろ普通中の普通

高山 比呂武 -たかやま ひろむ-

どこにでもいる高校生だ
まー母さんは超が付くほど美人だけど
けど俺はそんな母さんに一つも似ていない
同じとすれば色白具合か?
見つけるのに考える時間がかかる何の特色もない俺
あるとすれば・・・・あぁ
俺はちょい外人の血が混じってるくらい、か?
どこかってのは知らないけど、
しかし外人顔の母さんにくらべればまるっきりの日本人顔
あとはー・・・・あ、目が違う
母さんの青い目とも違う
俺の目は黒に近い紫
濃いアメジストの色
あんまり気づかれないくらいに黒に近い
けれど良く見ればとか光に当たると分かる色合い
ソレぐらいだ
そんな平凡な俺の家が見えてきた
超高層とまではいかないマンションの10階
エレベーターで上がって
右手奥よりの方へ歩いて周りと同じようなチャコールグレーのドアに鍵を差し込んで開ける

「ただいまー」

靴を脱ぎながら上がりこむと

「おっかえりー!」

バタバタと足を音を立てて奥から迎えに来たのは、
母親の高山アリアだ
フリーのジャーナリスト兼カメラマンで世界中を飛び回っている
実を言うと今日は一ヶ月ぶりの再会
そんな母親のキレーな顔にめイッパイの笑みを乗っけて抱きついてくる

「ヒロ君たっだいま!」
「はいはい、おかえりおかえり」

ぎゅぎゅーっと抱きつかれて両頬にちゅー
派手な出迎えはそんな欧米式の挨拶にはにかむことも嫌がることもない俺
アレだ慣れ、って奴です
そりゃ物心付く前からコレでは普通に慣れる
そんな母さんの手に引かれながらリビングへ入る

「・・・・何、またどっか行くの?」

目に入ったのはテーブルに置かれた小さめだがえらい物が入る旅行カバンと仕事用具らしきケース

「そーなのよー」
「ふ~ん」

ソレを横目に向かうはキッチンで冷蔵庫
開けて取り出すのは牛乳
バスケ少年ならいくらでも望む身長のために欠かさずだ!
コップで二杯飲み干してから半分まで注いだそれを持ってソファーに腰を下ろすと、

「ヒロ君」
「んぁ?」

口を付けながら問い返せば、
珍しく真顔な母さん
一体どうした?

「お母さんね、ヒロ君にむっちゃくそいっぱいたくさん秘密があるのよ」

何だか同じような意味合いの言葉が並ぶ
いきなりの出だしに眉を顰めてコップをテーブルに置いて首を傾げる
いやまー確かに母さんに色々と秘密があるのは知ってましたよ?
不思議なこと色々とありましたから
でも別に気にしていなかったから聞かなかったけど

「って言うか大事なことを話していないのよ」
「・・・・は?」

大事なことって何だ?
回りくどいと言うか言うことを渋る言い草に?が浮かぶ
ブツブツ何度か小さく呟いたかと思うと

「驚くなって方が無理かもしれないけど」
「ぅん、」

そんなで出だし
そんな前フリ
次の瞬間

「ヒロ君」
「うん」
「実はヒロ君ってねアルケリエス国って言う国の4番目の王子様なの」
「うん・・・・・・・はい?」
「あ、ちなみにお母さんはその国の王妃様」
「・・・はぇ?」

軽いノリで言ってくれる
冗談にしては笑えない
笑い話しと取るよりもアンタ大丈夫?と聞きたくなる内容だ
あまりの事に間抜けな問い返しかできない

「・・・・ま、またまたー」

笑わそうとしてでしょ?
全然全くもって笑えないけどそうなんでしょ!?
実はそう答えるより頭大丈夫?って聞こうと思ったけど止めておいた息子の気持ち汲んでよね!?

「って言うと思った」
「やっp」
「でも事実なのよー」
「・・・・嘘くさいよ、と言うか嘘くさいよとか言うのも変な感じするんだけど」
「うん、お母さんもそう思うー」

とか言いながら言った本人がうんうんと頷く
からかってんのか?
バカにしてんのか!?

「でもね、本当なの」
「嘘にも程がある、と思う」
「ホントのホントなの!だからこんな用意してるんだし!」

さすがにうんざり加減を顔に表すと、
母さんがちょっと怒った顔をする
つかむしろ俺がすべき表情だと思うのよね、ね?
え、って言うか

「え?何が?」

そう言った母さんの指差した先にはテーブルの上の荷物

「実はお母さんね、その国を飛び出してきてるの、無断で」
「は?」
「でねー今の今まで17年間ずーーっと逃げ続けていたんだけどー」
「・・・・ど?」

そこで言葉を切った母さん
少し嫌な予感がします
語尾を同じ言葉で聞き返す

「見つかっちゃった★」

てへっ★と笑って舌を出す
年齢の割りに若く見えるのでその顔がムカつかないのが凄いと思う

「だ~から!」

そして母さんは目の前の荷物を鷲掴んだかと思うと、
一直線にベランダへと駆け寄った

「かっ母さん!?」
「てなワケで母さん逃げるから!!」
「はぁっ!?なッ何言ってっ・・・・つかどっから出る気!?」

荷物を抱えて窓を開けたかと思うと、
手すりに跨り乗り越えようとする
待て待て待て!!まてーーーーい!!
なに考えてんだよっここ10階!!
ココはマンションの10階ですからねーー!!

「あっぶねーだろ!」
「大丈夫大丈夫!」

んなわけねーだろ!!
どっからくるわけそんな自信!?
助けようと同じく駆け寄ろうとすれば反対側、
玄関の方からもの凄い音
びっくりして振り返る

「あー心配しないで、怪しい人達じゃないから」
「いやっ玄関あんなに蹴ってたら充分に怪しいだろっ!!」

壊れる!!
イヤ、確実に壊す気まんまん!?
そんな俺の心配をよそに至ってマイペースな母さんの声
こんな時ばかりはそんな母さんの性格が羨ましいと思う!

「あの人たちは母さんとヒロ君の迎えよ、」
「・・・・!」
「でもね、母さんまだ向こうに帰る気がないから」

気がないって・・・・何なんだよ!?
意味が分からない!

「だからヒロ君頑張って!」
「俺ってもしかして人身御供!?」
「そうとも言うかもっ」
「肯定しちゃったし!」

っぎゃーーーー!!
なんて母親だこんちくしょー!
ってプチから大に変わるパニック
それにさらなる爆弾投下

「大丈夫よっあっちにはヒロ君のパパも3人のお兄ちゃんもいるから!」
「なっ・・・・何だとーーー!?!?」

パパにお兄ちゃんだ!?
何だそれは!
そんなん俺にはないものと17年間生きてきたんですけどー!
あまりの事に追うことも同じように玄関の破壊者からも逃げることもできずに窓の外にいる母さんを呆然と見やる

「じゃっヒロ君バイバイ★」
「・・・・・」

ひらりと消える母さん
そして、
今まさに玄関が壊された音

「「「「アリアーデ様ーーーーー!!!」」」」

数人の男の声
足音
飛び込んできたのは金髪茶髪青い目緑の目の外人イケメン集団

「っっ!?」

固まったままにそちらに目を向ける

「・・・・」
「・・・・」

一瞬流れる沈黙の後
目の前のイケメン外人さんたちがボロリと涙を零した
なして!?
驚いて一歩後ずさる
そしたら全員がいっせいに俺に飛び掛ってきた

「「「「ヒロム様ーーーー!!!」」」
「っぎゃーーーーー!!!」

ドターンっと派手な音を立てて床に転がされる
転がされると言うか押し倒されて潰される
そな押し潰されている俺の上でさめざめと泣きやがる
怖いっ
むしろキモイっ
つかおーーーもーーーいーーー!!!

「どっどいt」
「お初にお目にかかります!!」
「t・・・はい?」

ぐいぐい押すもびくともしない
その中の俺に近い場所と言うかひっついている一人
んでもって一番のイケメン外人が涙ながらにそう声を張り上げる
涙と鼻水が膨大な量だ
汚いっ百年の恋もコレは一気に冷めるぞ!!

「私、ハロルドと申します!」
「は・・・えっと・・・は?」

名前?だよな、そうだよな
つか言われても何だと言うのだ!
一体何なんだ!!
・・・・・って今気づいたけど、

「あれ・・・・」
「はい?」
「・・・日本語、」
「あぁっ!!はいっヒロム様の為に覚えさせていただきました!」
「はぁ・・・そりゃどうも、」

としか言いようがないし、
まー有り難いかもしれない・・・・
って意味が分からない納得の仕方でグルグルする頭でもって目の前のハロルドと名乗る人物を見やる
するとうるりと涙を目に溜めた
あれだけ流しておいて、今頃!?

「大きくおなりになられて・・・・ハロルド感激仕切りでございます!」
「え、ヒデキ?」
「はい?」
「あ、いや、いいです」

思わず返してしまった往年のギャグ?ッてやつ?
マズイ、アホだ俺っ
いやつかそんなことよりも!!
何なんだっもー何度だって言うけどっ
一体全体この状況は何なんだ!?
いや、落ち着け俺
俺が落ち着かないといけないだろ・・・・うん、

「えぇっと・・・あのー母さんは、そのー」

きっと母さんが本来の目的なのだろうからいない事実を口にしようとすれば、
分かりきったような感じでハロルド、さん?が

「いない、んですよね?」
「えぇまーはい、スイマセン」

むしろ逃げたんですけどね、
あはははっとソレは隠して乾いた笑を零す
そんな俺の心境を感じ取ったのかハロルドさんは困ったように笑い

「慣れておりますから」

ってそんな逃げてんのかよ母さん!!
呆れる事実に思わず心の中で裏拳ツッコミ
そんな俺の一人芝居を知らないハロルドさん(当たり前だ)
今までの困ったような笑みから晴れやかな笑みへと一転させる

「しかしながら、今回はヒロム様をお連れすることが出来ます!」
「はーそうでs・・・・・はい!?」
「さぞや陛下も殿下たちもお喜びになられるかと思います!」

陛下!?
殿下!?

「えっえっ!?」
「ヒロム様っ今から私たちと共にアルケリエスへと帰りましょう!!」
「はぁぁぁっぁあ!?」

なっ何ですとーーーー!!?
ガシっと掴まれる腕
目の前のハロルドさんだけじゃない今まで黙って成り行きを見守っていた他の方たちまでもが俺を羽交い絞めにした!

「それでは出発です!」
「うっそーーーー!?」


彼の声とともに、
俺の普通だったはずの日常が、
音を立てて脆くも崩れ去った・・・・・



「母さんのバカヤローーーーーーー(涙)!!!!!」


引き摺られ出て行く無人になった部屋に
俺の叫びがこだました






続く・・・・?



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